全力疾走したくらいの息切れ・・・
何?
どうして、こうなっちゃうのよ!
恨めしそうに見上げた男の瞳は、哀しげで・・・
出逢った時のあの射抜くような激しさは、欠片も見出せなかった。
あなたは、誰?
名前は?
どこから来たの?
俺は、元天使・・・
今は、悪魔に魂を売った落ちぶれ天使。
名は、ミカエル。
あの本の中から・・・
父に封印され、おまえ・・・あ、否、ミュウがその封印を解いた。
天使・・・だった・・・?
黒い羽根の天使・・・
あぁ、そうだ。
ミュウの望みを叶えたら、俺は、解放される。
やっと・・・
やっと、何?
いや、何でもない。
だから、ミュウ、おまえの望みは、何だ?
ひとつだけ教えろよ。
私の望み・・・
何?
思いつかない・・・
唐突に思った。
キスして・・・
小さな声で呟いてしまう・・・
キス?
うん・・・キスして・・・
言ってしまってから、大後悔!
あっ、違うの。
無し、無し、今の無しだからっ!
俺が欲しいのか?
あっ・・・
私の3度目のキスは・・・
とんでもないことに・・・
こんなわけのわかんない男と・・・
人じゃないって・・・!?
天使・・・いや、元天使だって・・・
あぁ~~~~~!
To be continued.