無情にもプツリと通信は絶たれた・・・
強がりに聞こえただろうか?
いや・・・決してそうではないことをすぐに思い知るだろう・・・
Jは・・・
きっと、何も喉を通らず、言葉も発しないはずだ。
ただ、ひたすら神に祈り続けているだろう。
一刻も早く僕の下へ帰ることだけを・・・
ただ、彼女の体力がどこまで持つのか?
痛みで胸が軋む。
離れていても僕がどれほど彼女を愛しているか・・・
何を置いても・・・
そう、この命さえも投げ打ってしまうほどの思いで、大切に思っているか・・・
彼女にはわかっている。
そして、彼女は自分のことなど忘れて、僕のことを憂い、その心を痛めてしまう。
あの華奢な身体でどこまで持ち堪えられるだろう・・・
彼女が抱える病に影響しなければ良いと、胸が掻き毟られるような苦しみ。
持久戦にもタイムリミットがある。
Jが崩れてしまう前に、ヒョクチェがJの思いに屈してくれれば良いのだが・・・
もちろん、追跡の手は緩めたりはしない!
夜を徹して決して諦めず続けるのだが。
スヨナの衰弱も心配だった。
決して、辛いとは一切口に出すこともせず、だが、スヨナにとってもJは、命同様。
Jは・・・
彼女に関わるすべての人々から愛されて来た。
そして、今も愛されている。
誰もが、無言で祈り続けてくれる。
僕への配慮もあり、誰1人として無駄口は叩かず、それぞれの成すべきことをこなし、黙々と過ごしている。
J・・・
すぐに行ってあげられなくて、ごめんよ。
君をこの胸に抱きしめるから・・・
もうすぐ・・・
きっと、取り返してみせるから・・・
どうか、無事でいてくれ!
Lee・・・
ん!?
J、Jなのかっ!?
確かに、微かだがJの気を感じた。
僕を呼んでいる。
どこだ?
落ち着け、落ち着くんだ。
アンテナをいっぱいに広げ、集中して気配を追う。
途切れ途切れではあるが、Jの気を感じる。
Mr.Leeは、走り出す!
それは、疾風の如く!
それが、ヒョクチェの巧妙な罠だとも知らずに・・・
To be continued.