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LUNAママのぷれしゃす
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連れ連れなるままに大切な人や物、出来事について

by usa
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Reminiscence~DESIRE~
ソヌだと思った・・・
そろそろ、彼が帰って来る時間だったから・・・
だから、油断していた、確かめもせずにドアを開けてしまった。
そこには、見知らぬ男が・・・いや、違うわ。
あった事がある。何処でだったか?
思い出せないもどかしさ、だが、男は、無言のまま部屋へ押し入って来た。
「ソヌは・・・まだか?」
男は低い静かな声で問いかけて来た。
不思議と怖いとは思わなかった。
「あなたは誰なの?」
「ソヌの父親だ。」
「・・・」
「驚いただろうな。俺の事は知っているだろう、違うか。」
「いいえ、あぁ、何処かで・・・でも思い出せないわ。」
「カンのボディーガードだ、影のだがな。そして、仕事は、ヒットマン。」
「ソヌは・・・ソヌは誰も俺に繋がる者はいないと言っていたのに。」
「あぁ、お前には話していないのかもしれんな。あいつには、思い出したくない事だ。」
「ソヌのお父さん・・・あなたが・・・何故、ここへ?」
「カンがお前に男がいると言い出した、そして俺に調べるように。まさか、ソヌだったとは。」
「そんな・・・」
「あぁ、俺は突き止めてはいたが、カンには、知らせてはいない。お前達は、何をしようとしているんだ。」
「これ以上、付き合っていると命の保障は出来ない。いいな、ソヌとは別れるんだ。もしもこのことがカンにばれたらお前達の命はないものと思え。」
「キムさん・・・で、いいの?」
「あぁ、そうだ。キム・ウォンだ。それが俺の名前。」
「キムさん、カンはどこまで気が付いているの?」
「さぁな、俺にもあいつの心までは読めん、だが、もう、これ以上は隠し通せはしないだろう。」
「私たちは別れません。今の私は、ソヌを愛しています。私の命に変えても彼を守って見せます。」
「止めておけ、無駄なことだ。」
「・・・」
「カンから逃げられはしない、いいか、あいつはお前が考えているような男じゃない。恐ろしい奴だ。」
「人間の皮を被った悪魔さっ、だから、忘れろ、いいな。」
「・・・いいえ、ソヌを忘れるなんて、もう、出来ない・・・」
「命が惜しくはないのか!お前だけじゃない、ソヌの命もだ。」
「・・・そんな・・・」
「あぁ、二人ともなぶり殺しにされたいか?」
「いいえ、いいえ、ソヌをそんな目には合わすことなど出来ない。」
「ならば、俺と同じと言う事だな。ソヌが俺をどう思っているかなど関係はない。俺はソヌを大切に思っている。たとえ、側にいられなくてもな。」
「何もかも捨てて、守ったつもりだった・・・それが大きな間違いだと気付いた時には全てが遅すぎたがな。」
「だが、ソヌの命だけは守らなくてはならない。それが俺の愛した女への誓いだから。」
「ソヌのお母さん・・・ですか?」
「あぁ、そうだ。俺の全て・・・命だった。あいつを失ったと知った時から、俺は人の心を捨て去り、生きる屍のように暮らして来た。ただ、気掛かりだったのは、ソヌ。遠くから、あいつの成長を見守る事だけで生きてこられたのかもしれないな。」
「ソヌをカンの手に掛ける事だけは、何があってもならないことなんだ。わかるか?」
「だから、俺は何としてもあいつをソヌを守り抜く覚悟でいる!」
「私に何が出来るの?」
「あぁ、そうだな。お前と俺に出来る事・・・ソヌのために。」
「ここで、このソヌの銃で一緒に死ぬってのはどうだ?」
「お前の男は俺だった。カンにそう思わせてソヌを解き放つ・・・どうだ?」
「そうすれば、カンからソヌは自由になれるはずだ。ソヌももう、俺への復讐を考えなくてよくなるのならば、カンの下にいる必要も無くなる。」
「もう、復讐と言う名の下に苦しむ必要はない。」
「復讐・・・」
「あぁ、俺への復讐さ、ソヌはきっと俺の息の根を止めようとお前と組んでいるのだろう。俺への拭うことの出来ない深い憎しみとカンへの疑惑がソヌを生かして来たのだろう。僅か6歳で全てを失い絶望の底にいたあいつを救ってやれなかったせめても償いがしたい。生かしてやりたいんだ。真っ当な世界へあいつを帰してやりたい。」
「キムさん・・・いいわ。私の命でソヌが生きてゆけるのなら。」
「本当にいいのか?ただ、別れて、もう二度と逢わないと約束出来るのならば、どんなことをしても守って見せるが。」
「いいえ、そんな二度と逢わないなんて約束など出来はしないから、なら、いっそこの世でソヌと結ばれる事は諦めるわ。向こうの世界で待つ事にしたい。」
「いいんだな。」
「ええ。」
スジョンは、静かに目を閉じた。
もう一度だけ、逢いたかったソヌ・・・抱きしめて欲しかった・・・
静かな時が流れ、スローモーションのように倒れるスジョン。
ウォンは、その息が止まるまで、祈り続けていた。
どうか生まれ変われるものならば、幸せであれと・・・
そして、ソヌが帰るのを待っていた。

スジョンのその瞬間に見えたものは、何だったのだろう・・・
愛しいソヌの笑顔ならば・・・救われたのだろうか?
儚く消えたスジョンの想いは・・・


              To be continued.
by pink_alien98 | 2007-01-13 12:40 | 創作☆ソヌ | Comments(6)
Commented by berg at 2007-01-13 13:10 x
えー そういうことだったんですか?
悲しすぎるよ。 ふたりとも強すぎるよ。

でも どんなにふたりがソヌのことを思っていたとしても
伝える人がいなくては駄目じゃない。
ふたりとも 死んじゃったら 伝える人がいなくなるじゃない。

   うん? 鍵??? どこ?
Commented by cheerfully-red537 at 2007-01-13 14:31
LUNAママさん、こんにちは^^

なるほど、ソヌのお父さんとスジョンが死んだのは
ソヌ...アナタをカン社長から守るのと事だったのね...

でも、ウォンさん、その気持ちをソヌが
感じ取れると思ったの...何故死を選んだの...><
きっと答えが見つからなくて彷徨ったしまうのに...

ソヌ...この二人の思いを胸に秘めてね...
Commented by pink_alien98 at 2007-01-13 16:40
>berg さん、こんにちは。
はい、そういうことで・・・
もうね、どこまでも切なく・・・あぁ~、駄目・・・
どうして?
こんな方向へ・・・
Commented by pink_alien98 at 2007-01-13 16:41
>cheerfullyちゃん、こんにちは。
はいっ、そうなの。
ソヌは愛されていたのです!
それもとてもね。
さて、この思いをソヌは受け止められるでしょうか?

Commented by lavender at 2007-01-13 20:00 x
LUNAママさん、こんばんは。
哀しすぎる・・・
スジョンの想い、父の想いはソヌに届くのかしら?
でも届いてももうどうすることもできない・・。
2人ともこの世にはいないのですの。
どこまでも一人のソヌ・・・
抱きしめてあげたいわ。
Commented by pink_alien98 at 2007-01-13 20:46
> lavenderさん、こんばんは。
あぁ~。もう、留まるところを知らない勢いで哀しくなってしまいました・・・
切なくて・・・
何、書いているんでしょう?
こんなに哀しくなるのに・・・

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